κυρίος
エペソ書の瞑想の目次
エペソ書の重要語彙のリスト
κυρίος 主
- 原語のキュリオスκυρίοςは、「主」以外にも、主人、君、閣下、先生、お父さん、持ち主などと訳されます。一般的には、奴隷や物の主人、持ち主という意味ですが、そこから、神、支配者、皇帝などを指すようになりました。新約聖書では、最高の称号として、特にイエス・キリストを指して使われます。このキュリオスκυρίοςには、神性と主権という二つの概念が含まれています。
- 70人訳聖書では、「ヤーウェ」יהוהや「アドナイ」אַדֹנָיの訳語としてこのキュリオスκυρίοςを使っています。
- 新約聖書では、「主」は神の称号です。ローマ皇帝は自分こそ神、すなわち「主」であると公言したため、初代教会において「イエスが主」であると告白することは、自分の首が飛ぶことを覚悟しなければなりませんでした。つまり、「イエスは主である」との告白は、殉教覚悟の告白を意味したのです。ですから、使徒パウロは「聖霊によるのでなければ、だれも、『イエスは主です。』と告白することはできません。」(1コリント12:3)と言ったのです。また、「もしあなたの口でイエスを主と告白し、あなたの心で神はイエスを死者の中からよみがえらせてくださったと信じるなら、あなたは救われる。」(ローマ10:9)とも言っています。
- イエスこそ「主の主」との告白は、支配者たちの支配者という意味です。ネロ皇帝は自分を「主」と呼ばせたことへの抗議の意味を込めて、イエスこそが「主」であると告白した表現です。
- ヨハネの黙示録においては、すべての被造物が小羊なるキリストに対して、「主の主、王の王」として礼拝しているのをヨハネは見ました。復活したイエスは、「主」とは別に、「イエスの御名」という「すべてにまさる名」として最高の称号も与えられています。
- 「神は、キリストを高く上げて、すべての名にまさる名をお与えになりました。それは、イエスの御名によって、天にあるもの、地にあるもの、地の下にあるもののすべてが、ひざをかがめ、すべての口が、『イエス・キリストは主である』と告白して、父なる神がほめたたえられるためです。」(ピリピ2:9~11)
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