****** キリスト教会は、ヘブル的ルーツとつぎ合わされることで回復し、完成します。******

πιστός

πιστός  忠実(な者)

  • エペソ1:1の「ピストイス」πιστοῖςは、「トイス・ハギオイス」τοῖς ἁγίοις(複数形の男性の与格)と同格です。原型は「ホ・ピストス」ό πιστόςで、「忠実な者」(the faithful)と訳されます。本来、形容詞ですが、冠詞を伴うことで名詞として用いられます。1:1ではキリストにある忠実な者、つまり、「キリストのしもべ」と同義で使われています。ギリシャ語には「しもべ」を意味する「ドーロス」δούλοςということばがありますが「しもべ」の特質は主人に対してどこまでも忠実であることが要求されます。
  • 使徒パウロは、自己紹介するときには、決まって、自分のことを「キリスト・イエスのしもべであるパウロ」と表現しています。つまり、パウロは、常に、キリストの忠実なしもべとしての自己認識を持って生きていました。「キリスト・イエスの使徒パウロ」(エペソ1:1)という場合には、本来自分は使徒と呼ばれるには相応しくない者でありながら、神の恵みによって使徒とされたという認識がこめられていますが、「キリスト・イエスのしもべ」という場合には、その神の恵みに自分がふさわしく応えたい、ふさわしく歩みたいという意欲が込められた表現と言えます。「使徒」にしても、「しもべ」にしても、神の先行的な恩寵がなければ言い得ない自己認識です。ちなみに、ローマ1:1では「使徒として召されたキリスト・イエスのしもべパウロ」と自己紹介しています。
  • 関連語としては以下のものがあります。

    (1) 動詞の「ピステウオー」 πιστεύω(NT/241、Eph/2) エペソ1:13/1:19。この動詞が最も多く使われているのがヨハネの福音書で98回です。「・・を信じる」と意味ですが、しばしば、believe in(πιστεύω είς)、believe upon(πιστεύω επί)という形で用いられます。


    (2) 名詞の「ピスティス」πιστις(NT/243、Eph/8)
    エペソ1:15/2:8/3:12/:3:17/4:5/4:13/6:16/6:23の8回。すべて「信仰」(faith)と訳されています。


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