その他Ps150
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1. 礼拝への招き(呼び掛け)の詩篇とその特徴
- 詩篇の中には、人々を礼拝へと招いて(呼び掛けて)いる詩篇がある。その数、約30である。モーセの幕屋で言えば、入り口の部分である。これらの詩篇は、単なる招きで終始しているだけでなく、神の民が礼拝をどのように理解し実践しようとしていたか、そのライフスタイルとしての礼拝がいかなるものであるかを教えている。
- チェック作業をしてみよう!! ⇒ (分析〕
- ①まず、礼拝への招き(呼び掛け)の詩篇を見つけ出してみよう。
- ②その中から任意のものを選び、以下の項目にしたがってチェックしてみよう。
- a. 招きの対象
- b. 礼拝の対象
- c. 礼拝の時
- d. 礼拝の場所
- e. 礼拝の理由
- f. 礼拝の方法・手段(心、身体、楽器、犠牲、その他)
- g. 礼拝の行為(何をするのか)。
- ③招きの詩篇にみられる賛美の告白(賛美されるべき方がどのような方であるかの信仰告白)をチェックしてみよう。
- ④礼拝への招きの詩篇に共通する特徴をまとめてみよう。⇒〔綜合〕
2. 礼拝の招きとしての詩篇150篇
- 詩篇150篇は、
①詩篇の第5巻(106~150篇)の結論。
②大ハレルヤ(146~150篇)の結論。
③詩篇全体の結論。
- 神の民の選びは、あるいは救いの目的は、神が私たちをして「ハレルヤ」と賛美させることにある。神はこの一つの目的のためにすべてのことをなされると言っても過言ではない。150篇の最後のことばは「息のあるものはみな、主をほめたたえよ。ハレルヤ」である。
(1) 詩篇150篇の構造
ハレルヤ | 賛美の場所 | 賛美の理由 | 賛美の方法・手段 | 賛美の主体 | ハレルヤ |
(2) 説 明
①〔賛美への呼び掛け〕・・「ハレルヤ」「ほめたたえよ」
- ハレルヤ・・聖書ではじめて「ハレルヤ」と賛美させたのはダビデであった。ダビデは神の契約の箱をエルサレムの小高い丘に運び込み、そのところに張った天幕の中に安置した。そして神を礼拝させるために、聖歌隊を組織し、「レビ人の中のある者たちを、主の箱の前で仕えさせ、イスラエルの神、主を覚えて感謝し、ほめたたえる(=ハレルヤ)ようにした。」(Ⅰ歴代誌16章4節)。ちなみに、ヨハネの黙示録19章に見られる天上の礼拝では、礼拝のために造られた四つの生き物と24人の長老たち、そして無数の御使いたちと聖徒たちによる大ハレルヤ・コーラスが響いている。
- 「大ハレルヤ詩篇」といわれる146~150篇までは、すべて「ハレルヤ」で始まり、「ハレルヤ」で終わっている。これは私たちの生涯(あるいはすべての状況)において、神は賛美されるべき唯一のお方であり、あらゆる時に、あらゆる場所で、あらゆる方法で、賛美を受けるにふさわしいz方であることを表わしている。
②〔賛美の場所〕・・・「神の聖所」「御力の大空」
- 神の聖所・・・ 地上の幕屋、神殿、シオン。聖所は全地、全世界の中心と考えられた。
- 御力の大空・・天にある御座、およびその周辺
③〔賛美の理由〕・・「大能のみわざ」「「すぐれた偉大さ」
- 大能のみわざ
- 創造の神のみわざ
- 救済史における神のみわざ
- 贖いのみわざ
- すぐれた偉大さ・・神の比類なき属性
- 絶対的属性
- 相対的属性
- 道徳的属性
④〔賛美の方法〕・・あらゆる楽器を用いて
- 主を賛美するために礼拝においてさまざまな楽器を用いたのはダビデが最初である。
- ダビデは熟練した演奏を要求したが、それはあくまでも賛美のための手段である。
- 今日まで残っているのは、「ショーファー」(角笛)のみである。離散以後は声楽の優位。
⑤〔賛美の主体〕・・「息あるものすべて」