****** キリスト教会は、ヘブル的ルーツとつぎ合わされることで回復し、完成します。******

みことばの戸が開くと

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16. みことばの戸が開くと

【聖書箇所】 詩篇119章130節

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【読み】
「ぺーハ デヴァーレーハー ヤーイール メーヴィーン ペターイーム」

【文法】
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  • このフレーズには動詞は一つ、「オール」אוֹרの未完了形ヒフィール態で「輝かせる」です。神のことばが啓示され、みことばが開かれることは、愚かな者に悟りを与えて、(彼らを)輝かせるのです。主体は主ご自身、あるいは主のみことばであることは明確ですが、主要動詞が何かが問題です。
  • あまりにも有名なみことばですが、原文を見ると、翻訳するのにとても難しいフレーズなのだということが分かります。「ヘブル語の詩文の翻訳は、ある意味で、不可能への挑戦」とも言われますが、詩篇119篇130節のフレーズはまさにそれといった感じです。

【翻訳】

【新改訳改訂3】
みことばの戸が開くと、光が差し込み、わきまえのない者に悟りを与えます。
【口語訳】
み言葉が開けると光を放って、無学な者に知恵を与えます。
【新共同訳】
御言葉が開かれると光が射し出で/無知な者にも理解を与えます。
【関根訳】
あなたのみ言葉の門は輝いて、愚かな者に悟りを与える。
【岩波訳】
あなたの言葉の戸は輝き、未熟者らを悟らせる。
【関根訳】
あなたのみ言葉の門は輝いて、愚かな者に悟りを与える。
【J・アプリ訳】
みことばの説き明かしはわれに光をもたらす、体験なきものに教えたもう。
【NKJV】
The entrance of Your words gives light; It gives understanding to the simple.

【瞑想】

「悟り」ということばについて瞑想したいと思います。「悟り」という語彙は詩篇の中に13回使われており、その中の7回は詩119篇にあります。みことばが開示されることと、「悟り」が与えられることは密接な関係があるようです。「悟りがなれば、滅び失せる獣に等しい」(詩49篇20節)というのが聖書の立場です。

「悟り」は、口語訳では「知恵」、新共同訳では「理解」、英語ではunderstandingと訳されます。みことばがうち開かれると、「わきまえのない者」(新改訳)、「無学な者」(口語訳)、「無知な者」(新共同訳)、「愚かなるもの」(文語訳)、「単純な者」(尾山訳)、「素朴な人」(典礼訳)に「悟り、知恵、理解」が与えられます。このことは実に驚くべきことです。

「悟りが与えられた者」のイメージは初代教会の使徒たちに見ることができます。彼らは当時においては無学のただ人と言われた者たちでしたが、天下を揺るがすほどの人物に変えられている姿を見ることができます。特にペテロとヨハネがユダヤ当局の脅しにひるむことなく「この方以外に救いはありません」と断言するその大胆な姿に、彼らは驚いたと記されています。

これからの時代、今まで以上に「みことばの回復」がなされて行くと信じます。ですから、みことばの真理に対して常にオープン・マインドであることが求められるように思います。


【付記】
「みことばの戸が開くと」⇒楽譜

2013.3.2


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