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イエスを陥れる神殿での論争

No.3. 神殿での論争

【聖書箇所】マタイ21:23~23:39、 マルコ11:27~12:44、ルカ20:1~47、ヨハネ12:12~19

はじめに

  • このテーマにはイエスと祭司長、律法学者たちとの多くの論争的なやりとりが含まれています。イエスを陥れようとする狡猾な質問や、指導者たちへの断罪と悔い改めの機会を暗示するイエスのたとえ話などが交錯しています。イエスを陥れようとする者たちが狡猾な質問をすることで、かえって偽善が暴露されて自滅の罠に陥っていきます。そしてそれはイエスを殺す「恨み」となっていきます。
  • ここではそのやりとりの中から、二つの質問を取り上げて瞑想してみたいと思います。ひとつは、「権威に対する質問」(マタイ21:23~27)、もうひとつは、「カイザルへの納税の質問」(マタイ22:15~22)です。

1. 権威に対する質問(マタイ21:23~27)

  • 「何の権威によって、これらのことをしているのか。だれが、あなたにその権威を授けたのか。」これは祭司長、律法学者、民の長老たちがイエスに対して語った威圧的なことばです。質問と言うより、イエスの口から神を父と呼び、自分を神の子とする冒涜的な言葉が出ることを期待しての尋問でした。しかし、イエスは彼らの罠にかかることはありませんでした。むしろ逆に、「ヨハネのバプテスマは天から来たのか。人から出たのか。」と問い返すことで、彼らの欺瞞性が暴露されてしまいました。
  • このあとにイエスは「悪い農夫たちのたとえ話」(21:33~40)をされました。これが「何の権威によって」という問いに対する答えでした。それによれば、イエスが何の権威によってしているかと言えば、それはぶどう園の主人の愛する息子として、つまり神の子として行っている事を示唆しています。

2. カイザルへの納税の質問(マタイ22:15~22)

  • 祭司長、律法学者たちは義人を装ったスパイを送り、イエスのことばを取り上げて、総督の支配と権威にイエスを引き渡そうと計りました。スパイは「税金をカイザルに納めることは律法にかなっているか、いないか」という質問をしました。これはどちらに答えてもイエスをわなに陥れる狡猾な質問でした。もしイエスがカイザルに「税金を納めなさい」と言えば、神に背いているとパリサイ人たちから訴えられます。反対に、「納めなくてもよい」と答えたなら、カイザルに背く者として訴えられてしまいます。いずれも答えたら最後、言葉尻を捕えられて訴えられてしまう論法でした。
  • イエスはそうした悪意に満ちた質問であることを知っておられました。そして、有名なことばー「カイザルのものはカイザルに。そして神のものは神に返しなさい。」―を言われたのです。このことばの意味は彼らの質問の設定が誤っている事を指摘したものです。つまり、カイザルと神を同列に置き、神への忠誠かカイザルへの忠誠かを迫ったところに問題がありました。カイザルはあくまでも神の支配下にある者であり、カイザルに対して納税することこと、神のものは神に返すことは決して矛盾しないことを意味することばでした。これを聞いた敵は驚嘆して立ち去ったのでした。

3. イエスの落ち着いた対応の秘訣

  • このように、ことばによってイエスを陥れようとする企みは見事に失敗しました。このようなイエスの知恵を私たちはもつことができるのでしょうか。かつてイエスが次のように話されました。「蛇のようにさとく、鳩のように素直でありなさい。・・・人々があなたがたを引き渡したとき、どのように話そうか、何を話そうかと心配するには及びません。話すべきことは、そのとき示されるからです。というのは、話すのはあなたがたではなく、あなたがたのうちにあって話される父の御霊だからです。」(マタイ10:16, 19~20節)と。この驚くべきことばはイエスご自身が経験されたのを私たちは見ます。悪意のある尋問や質問に対して、落ち着いて対応されたイエスの秘訣は、まさに御父へのゆるぎない信頼、自分をこの世に派遣された方に一切をゆだねている心にあると信じます。この秘訣を私も得たいと願います。

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