****** キリスト教会は、ヘブル的ルーツとつぎ合わされることで回復し、完成します。******

ダビデの神殿礼拝のヴィジョン

歴史書(2)の目次

C. ダビデの幕屋礼拝における特徴

C-3. ダビデの神殿礼拝のヴィジョン

  • ダビデの主の宮の建設は、まず土地取得から論じられなければならない。なぜなら、そこにダビデの礼拝者としての大切な真理が隠されているからである。

(1) ダビデの罪とオルナンの打ち場で築いた祭壇

①Ⅰ歴代誌21章にはダビデの罪が記されている。その罪とは何か。その罪の赦しのために、エブス人オルナンの打ち場に祭壇を築くよう、先見者ガドは主からのみ告げを語った。ダビデはオルナンからの無償の提供を断り、代価を払って土地を買い、そこに祭壇を築いた。主はダビデのいけにえを受け入れられた。

a.〔教訓〕・・犠牲を払うことのない礼拝はあり得ない。犠牲が払われるところに神への服従が示されるからである。
b.〔疑問〕・・なぜ、ダビデはギブオンにあるモーセの幕屋に出向くことがなかったのか。21章30節参照。

②ダビデはその場所を神殿建設の場所として決意する。Ⅰ歴代誌22章1節。  

a. その宗教的意義は何か・・神殿の場所が常に「ダビデの罪と悔い改めの記念の場として、神の赦しと和解をいつも覚えさせる」ことにあったと考えられる。
b. かつてそこはアブラハムが息子イサクを神に犠牲としてささげようとした所でもあったことを想起させるため。Ⅱ歴代誌3章1節。ここに礼拝における歴史的な連続性(つながり)をみることができる。 

(2) ダビデの神殿建設のための準備

①〔志を持ち続けてきたダビデ〕(22章)

a. Ⅰ歴代誌17章4節に表された神のみこころの真意が22章8節に記されている。
b. 志(夢見る心)と同時に、それを実現に至らせてくださるのは神である。ピリピ2章13節。
c. 夢を実現する四つの責任

  • ⅰ. 開始の責任(十分な心の準備、可能性の検討、そして「いつ始めるか」が肝心)
  • ⅱ. 持続の責任(後ろを振り向かない)
  • ⅲ. 専心の責任(自分のすべてを注ぎ込む)
  • ⅳ. 完了の責任(はじめたことを最後までやり遂げる)

②〔建設のための資材と人材の準備〕
おびただしい資材と熟練した人材が用意された。22章「用意した」の語句に注目。
 

③〔ヴィジョンのシェアー〕

a. 目的・・「全地の名となり、栄えとなるため」「主のために」(22章5節)
b. 規模・・「大いなるもの(壮大なもの)」(同上)・・・その質において。
 

④〔神殿建設の間取り、材質、器具、すべての仕様書〕
御霊の示しにより、ダビデが示されていたすべてのものの仕様書きをソロモンに授けた。Ⅰ歴代誌28章12節参照。


  

(3) 神殿礼拝のヴィジョン

①〔責任の重い職務としての奉仕〕(Ⅰ歴代誌23章3~5節、25章7節)

a. 主の宮で奉仕するレビ人の資格・・イスラエルにおいて一人前の男として数えられるのは20歳以上であった。しかしダビデの時代、主の宮に関わるレビ人は30歳以上であった。つまり単に一人前以上のものが要求されている。つまり職務の責任の重のゆえに、より厳しいものが要求された。主の宮で奉仕するレビ人は30歳以上の者で3万8千人いた。レビ人のうち4千人は「ダビデが賛美するために作った楽器を手にして、主を賛美する者」として登用された。

  • 〔教訓〕教会において、単なる能力、器用さ、期待だけで責任をゆだねることの懸念。教会における、賛美のための楽器の登用について。

b. 特別に訓練を受けた288人の賛美奉仕者・・Ⅰ歴代誌25章7節には、特別に訓練を受けた賛美奉仕者がいた。しかも、各12人ずつ24組に分けて、順番に奉仕に当たったのである。ダビデは祭司たちも24組に分けて奉仕に当たらせている。

②〔賛美しながら預言する者の選出〕(25章1節)

a. 音楽をもって賛美しながら、「預言」をするという新しい要素がみられる。
b. 預言する者はアサフ、ヘマン、エドトンの三派から選ばれ、各派のリーダーの指導(権威)の下でなされた。
c. どのような預言がなされたのか。その手がかりはⅡ歴代誌20章14~17節参照。

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