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ヘセド

No.4「ヘセド」(חֶסֶד)

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●ユダの民はエレミヤの預言を無視した結果、エルサレム陥落と亡国、そしてバビロン捕囚という憂き目を経験しました。それがどんなに悲惨な出来事であったかを記しているのが「哀歌」です。そのなかに、ユダの民がなぜ「滅びうせなかった」のかが記されています。以下の箇所(3章)がそうです。「22 私たちが滅びうせなかったのは、主の恵み(ヘセド:חֶסֶד)による。主のあわれみ(ラハミーム:רַחֲמִים)は尽きないからだ。23 それは朝ごとに新しい。あなたの真実(エムーナー:אֶמוּנָה)は力強い。25 主はいつくしみ深い(トーヴ:טוֹב)。」

●「ヘセド」というヘブル語を新改訳は「恵み」と訳していますが、新共同訳は「いつくしみ深い」と訳しています。また逆に「トーヴ」というヘブル語を新改訳は「いつくしみ深い」と訳していますが、新共同訳は「恵み」と訳しています。どちらが正しいのかという話ではありません。ヘブル語の修辞法の一つに、ある語彙やある文節を別の語彙で言い換えて、内容を深めたり強調したりする「パラレリズム」があります。特に、詩文(詩篇、箴言、雅歌、哀歌など)で用いられているので、このことを知っておくと混乱しないですみます。つまり、哀歌3章22、23、25節の「主の恵み」「主のあわれみ」「主の真実」「主のいつくしみ」はみな同義語とみなすことができるのです。厳密にはそれぞれに特有の意味がありますが、こうした修辞法によって、約束に対する変わることのない神の真実、確固とした神の愛が強調されているのです。

●また「ヘセド」は、人と人との関係においても使われ、「愛情、親切、友情、誠実、忠誠」と訳されます。このように「ヘセド」は「愛」にかかわる概念だといえます。

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