ルターとヘブル語
ヘブル語コラムの目次
〔column〕ルターとヘブル語
- 宗教改革者のM・ルターは1521年、3ケ月で新約聖書をドイツ語に翻訳し、翌年の1522年に新約聖書を出版しています。その後すぐに、旧約聖書の翻訳にとりかかりましたが、その完成までには12年間を要しました。ルター自身もヘブル語を勉強しましたが、ヘブル語教師のアウロガルスとメランヒトの助けを借りなればならなかったようです。しかし、ルター自身はヘブル語の原文にふれることの重要性を信じていたようです。
- 「私はヘブル語を学び、これを怠らないようにすすめる。この言葉がたとえ役立てる機会がないとしても、なおも感謝して学ばねばならない。ヘブル語を教え、また、学ぶこと自体が信仰の一部であり、礼拝そのものである。このことばによってのみ神について学ぶ真理が存在する。・・・もし、私たちがヘブル語を知らなければ、彼ら(ローマ・カトリック教会)は私たちをロバとののしるだろう。一方、ヘブル語を知っているならば、彼らの愚かな口を封じることができる。」 (鍋谷尭爾著「詩篇を味わう」Ⅱ 59~60頁参照)
- 特に、私が感動したのは、「ヘブル語を・・・・学ぶこと自体が信仰の一部であり、礼拝そのものである。」という部分です。私は聖書は誤りなき神の言葉と信じていますが、その言葉はヘブル語によって書き記されたのだということを改めて気づかされました。ヘブル語の「言葉」は、ダーバールと言いますが、それは「出来事」という意味も持っています。つまり、神の言葉が投げかけられるところに、神の出来事が起こるということです。そんなヘブル語をもっと深く学びたいと思います。
a:8059 t:3 y:0