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彼はいたんだ葦を折ることもなく

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44. 彼はいたんだ葦を折ることもなく

【聖書箇所】 イザヤ書42章3節

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【読み】
カー ラーツゥーツ  ロー イシュボール ウーフィシェッター ヘーー ローイェハベッナー レエス ヨーツィー ミシユート

【文法】
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【翻訳】

【新改訳改訂3】
彼はいたんだ葦を折ることもなく、くすぶる燈心を消すこともなく、まことをもって公義をもたらす。
【口語訳】
また傷ついた葦を折ることなく、ほのぐらい灯心を消すことなく、真実をもって道をしめす。
【新共同訳】
傷ついた葦を折ることなく/暗くなってゆく灯心を消すことなく/裁きを導き出して、確かなものとする。
【岩波訳】
折られた葦を、彼は引きちぎることもせず、燻る燈心、それを、彼は引きちぎることもせず、真実のために、公義をもたらす。
【NKJV】
Isa 42:3 A bruised reed He will not break, And smoking flax He will not quench; He will bring forth justice for truth.

【瞑想】

イザヤ書42章1~4節は「主のしもべの歌」と言われる最初ものです。その歌の中に3節の「彼はいたんだ葦を折ることもなく、くすぶる燈心を消すこともなく、まことをもって公義をもたらす。」というフレーズがあります。この第一の歌は、主のしもべの召命について記されていますが、この歌の中には三度も繰り返して使われている語彙があります。それは「ミシュパート」מִשְׁפָּטで、「公義」とか「さばき」と訳されます。しかし、これは「神の統治理念」を表わす語彙で、新約で使われる「神の国」(神の支配)に近い概念です。この神の統治理念を実現するための主のしもべが神によって、神の喜びの存在として召し出されるのです。

「主のしもべ」は何によって神の統治(神の国の支配)打ち立てようとするのかに注目すべきです。3節のたとえもこの視点が解釈すべきです。

イザヤ書42章3節にこう記されています。
「彼はいたんだ葦を折ることもなく、くすぶる燈⼼を消すこともなく、まことをもって公義をもたらす。」
このみことばを、私たちはしばしば「葦」のように弱い私たちを慰めることばとして、今にも消えてしまいそうな「くすぶる燈⼼」を再び回復してくださることばとして理解しています。最も弱い者に対して決して傷つけないという思いやりの心をたとえていると見なしてきました。確かに、そうした理解は決して間違っていませんが、それは神のトーラーの中にすでに命じられていることなのです。

「葦」という⾔葉はヘブル語の「カーネ」קָנֶה で、ギリシャ語では「カノーン」κανωνと訳されます。つまり、まっすぐに⽴つ葦のように、物差し、尺度、法則、原理、基準を表す⾔葉です。ちなみに、聖書の「正典」を「カノン」と⾔います。したがって、イザヤ書の「いたんだ葦を折ることもなく」とは、折れてしまった神の律法(トーラー)を再び⽴たせて回復することを意味しています。「燈⼼」も聖書(詩篇119:105)では神のみことば、すなわち神の律法を意味します。「くすぶる燈⼼を消すこともなく」とは、消えかけている神の律法をメシアが再び燃え⽴たせることを意味します。それゆえ、イエスの「わたしが来たのは律法や預⾔者を廃棄するためだと思ってはなりません。廃棄するためではなく、成就するために来たのです。」(マタイ5:17)というみことばを正しく理解し、悟る必要があります。

主のしもべであるメシアの召命とは「みことばの回復」、すなわち、神のトーラーの回復です。4節を見ると分かるように、「地に公義(ミシュパート)を打ち立てる」ことと、人々(島々)が「彼(主のしもべ)のおしえ(トーラー)待ち望む」ことが密接な関係にあることを示唆しています。しかも主のしもべは、みおしえ(トーラー)の回復のためには、決して「衰えることもなく、くじけることもない」のです。

主のしもべであるメシアは「イエス・キリスト」です。当時の人々はイエスの教えを聞いて、その教えに驚きました。というのは、「イエスが、律法学者たちのようにではなく、権威ある者のように教えられたからです。」(マタイ7:28~29) このことばの意味するところは、それまで聞かされていた神のことばの理解が全く新しいものであったことを示唆しています。それは群衆にとって「驚き」そのものだったのです。

【付記】


2013.3.30


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