瞑想Ps48/A
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瞑想Ps48/A
- 詩47篇でも述べたように、詩46篇から48篇までは一連の主題を持っています。それは神の永遠の支配による平和の実現です。その実現は人間の戦いによってではなく、神によってのみ実現すること(46篇)、その平和支配は神の民ユダヤを支配国として実現すること(47篇)、しかも具体的な場所は神の都エルサレム(シオン)である(48篇)という預言的な内容を持っています。この詩48篇のキー・ワードを、9節「神よ。私たちは、あなたの宮の中で、あなたの恵みを思い巡らしました。」としたいと思います。エルサレムの巡礼者たちがなすべき目的は、いつの時代であってもそこにあるからです。
- エルサレムは、詩48篇では「聖なる山」「神の都」「全地の喜び」「大王の都」「シオン」「宮殿」「万軍の主の都」として呼ばれています。神はその都を「とこしえに堅く建てられます」(8節)。それはその都がもっている神の救いの歴史における最も重要な神の臨在の場所であり、神の計画の中心地だからです。この都の役割の一つは、人々を救うために地上に来られる方、メシアなるキリストを証言することです。初臨においても、また、再臨においてもです。
- いろいろな聖書を読み比べる中でひときわ心惹かれる訳があります。特に12節~13節です。「シオンを巡り、その回りを歩け。そのやぐらを数えよ。その城壁に心を留めよ。その宮殿を巡り歩け。後の時代に語り伝えるために。」 しかしこの訳では、なんのためにシオンを巡り、その回りを歩くのか・・がよく分かりませんが、尾山令二訳の現代訳聖書の訳を見るとよくわかります。その訳ではこうなっています。「エルサレムの都を尋ねて、主のなさったことを思い出しなさい。エルサレムの都を尋ねなさい。それは、後世の人々に語り伝えるためである。」と。つまり、主のなさったことを思い出し、神の確かな支配を後世の人々に語り伝えるためである、ということです。このために神が人々を世界中から今もこの町へと引き寄せているのです。イスラエルが20世紀(1948年)に奇蹟的に建国し、世界中からユダヤ人が帰還しているのもその目的のためです。またそれを支援する多くのクリスチャンたちもその地を訪れるようになりました。
- 12~13節は、まさに、エルサレムを訪れ、世界中に神のメッセージを持ち帰る巡礼者たちに語られた言葉です。これは今も昔も変わらないのです。私も是非そのひとりとしてくださいと祈ります。