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礼拝用語Ps85

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詩85篇「聞く」 שָׁמַע シャーマ

(カテゴリー:従順)   

8節「私は、主であられる神のおおせを聞きたい。」(新改訳)
8節「わたしは主なる神の語られることを聞きましょう。―主は平和を語られるからです。」(口語訳)
9節「わたしは神が宣言なさるのを聞きます。主は平和を宣言されます。」(新共同訳)

Keyword; 「聞く、聞きます」 I will hear, I will listen,

  • 「聞く」と訳された「シャーマ」(שָׁמַע)はすでに詩41篇でも取り上げました。そこでは呼びかけとして「聞け」でしたが、詩85篇の「聞く」はI will hear, I will listen,で、作者のより自発的な姿勢を鮮明にしているからです。特に、詩85篇の「私は聞きたい、聞こう」という態度がこの詩篇に大きな変化を与えている重要なキーワードです。
  • 8節の「聞きたい、聞こう」としている具体的な内容は、神の声、神のことばです。しかしそれは律法的なことばではなく、やがてメシアによって実現されるシャロームの宣言のことです。シャロームとは「平和」を表わす言葉ですが、神の祝福を表わす総称としての語彙でもあります。換言するなら「福音」です。それほ作者は「聞きたい」「聞こう」としているのです。詩85篇9節以降にはやがて神の御子イエス・キリストによって実現する神の恩寵用語(名詞)が対句で羅列されています。しかも、これらの恩寵の対句は、やがて互いにしっかりと御子イエスの十字架の上によって出会う(結びあう、一致する)ことが預言的に語られています。
    (1)「救い」(イェーシャ) יֵשַׁעと「栄光」(カーボード) כָּבוֹד
    (2)「恵み」(ヘセド) חֶסֶדと「まこと」(エメット) אֱמֶת
    (3)「義」(ツェデク) צֶדֶקと「平和」(シャーローム) שָׁלוֹם
  • これらの用語は、私たち人間に対する神の恩寵によるかかわりの用語です。人間の努力によって実現できるものではありません。神の一方的な恩寵(好意)の祝福です。この恩寵だけが人を新しく変えていく力なのです。
  • 使徒パウロは、天からの光(啓示)を受けるまでは、キリストの福音を知りませんでした。彼は福音の光に触れて、はじめて自分が律法の束縛のなかにあったことを悟りました。その彼が「私は使徒の中では最も小さな者であって、使徒と呼ばれる価値のない者です。にぜなら、私は神の教会を迫害したからです。ところが、神の恵みによって、私は今の私になりました。そして、私に対するこの恵みは、無駄にはならず、私はほかのすべての使徒たちよりも多く働きました。しかし、それは私ではなく、私にある神の恵みです。」(Ⅰコリント15:9~10)と述べています。また彼は愛弟子のテモテに対しても「わが子よ。キリスト・イエスにある恵みによって強くなりなさい。」と勧めています。
  • 日ごとに神の恵みの福音を聞き、それを自分のたましいに向かって語り、また人にもそれを告げる者となりたいのです。だれにとっても、神の福音を聞くことがスタートです。

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