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神殿崩壊の予告と終末に関する教え

61. 神殿崩壊の予告と終末に関する教え

【聖書箇所】21章1節~38節

はじめに

  • ルカの福音書21章には、「貧しいやもめの献金」の話と「神殿崩壊の予告、および終末に関する教え」が記されています。
  • イエスはある貧しいやもめがレブタ銅貨2枚を投げ入れるのをご覧になりました。レプタとは最少単位の銅貨です。神は真実を知っておられます。イエスが「わたしは真実を告げる」と言って語ったことは、律法学者たちによって食いつぶされている貧しいやもめが、なんとだれよりも多く献金したことを見抜いておられたことでした。人はそのあり余る中からささげものとして投げ入れるが、やもめは乏しい中から持てる生活の一切を投げ入れたのです。驚くべき信仰です。私たちは目に見えるものによって判断しやすいのですが、真実は人の目には見えないものだということを教えられます。
  • ところで、「貧しいやもめの話」がなぜここに置かれているのでしょうか。律法学者たちの生き方とはあまりに対照的です。律法学者たちの生き方を痛烈に批判する一例のように思います。この話の並行記事マタイ福音書にはなく、マルコ福音書12章41~44節にあります。ルカは21章の最初の部分に置かれています(1~4節)が、話の流れとしてはその前から続いています。
  • ルカ福音書21章の重要な部分は、5節からの「神殿崩壊の予告と終末に関する教え」です。そこに焦点を当てて見たいと思います。

1. 神殿崩壊の予告(5~6節)

  • エルサレム神殿が破壊されることは共観福音書のすへでが記しています。その話の契機となったいきさつが福音書によって少々異なります(マタイ24:1~2、マルコ13:1~2)。ルカでは「ある人々」が神殿の見事を語っているのに対し、マタイとマルコでは「イエスの弟子たち」となっています。いずれにしても、当時のエルサレム神殿は見事なものであったようです。
  • 当時、ヘロデ王はユダヤ人の歓心を買うためにBC20年頃から神殿を改築し、AD64年に完成したと言われています。弟子たちが驚嘆した神殿の外見はほとんど出来上がっていて、その全面は金箔で覆われ、日の出時はあたかも太陽光線そのものを見つめる時のようにまばゆいものであったと言われています。他の部分も白い大理石を用い、贅沢の限りを尽くしたものであったようです。)。ところがイエスはこの神殿の石が跡形もなく崩れ去ることを預言されました。

【新改訳改訂第3版】ルカ 21章6節
「あなたがたの見ているこれらの物について言えば、石がくずされずに積まれたまま残ることのない日がやって来ます。」

  • そして事実、AD70年、この神殿はイエスの預言通り見るも無残に破壊されてしまったのですが、イエスの神殿破壊の予告に驚いた弟子たちが、珍しくイエスに真剣に質問したことにより、そこから終末の話へと展開していきます。新改訳では、単に「質問して言った」と訳されていますが、原文では「エペロータオー」έπερωτάω(アオリスト)が使われており、真剣に、しかも熱心にイエスに尋ねたという意味です。このことはとても重要で、イエスがたとえ話を語ったとしても、弟子たちがその意味を尋ねなければ、決してイエスの方からその真意を語ることはないからです(ルカ8:9参照)。これが「聞き方に注意しなさい」という意味ですが、ここで弟子たちはイエスに質問したことで、終末についての教えが語られたのです。
  • 私たちはイエスの語られたことばの真意を熱心に、真剣に問い続けるならば、聖霊はイエスの語ったことばの真意を私たちに悟らせて下さるということを心に留めたいと思います。

2. 終末に関する教え

  • イエス・キリストがオリーブ山で語られた終末的な説教は、マタイの福音書では24章-25章に記述されており、またマルコの福音書では13章、ルカの福音書では12章、17章、21章と散らされて保存されています。
  • 終末に関する説教の理解の難しさは、旧約の預言者が将来起こる数々の出来事をまるで一枚の絵のように見ていたように、イエスの場合もそれに近い形で語られているためです。出来事と出来事の間にある時間的な距離やプロセスが見えにくいのです。それゆえ、読む人によってさまざまな解釈が分かれ出ます。
  • 明確なことは、イエスの語った出来事は必ず起こるということです。それゆえにどう対処すべきに留意すべきです。

(1) 偽キリストの出現

「惑わされないように、気をつけなさい。」

(2) 戦争や暴動が起こる

「こわがってはいけない。」

(3) イエスの名のゆえに迫害が起こる

「あかしの機会となること。どんな反対者も反論できず、反証もできないようなことばと知恵が与られる」との約束。

(4) 報復の日は突然に望む

「よく気をつけていなさい。いつも油断せずに祈っていなさい。」



当時の献金箱について
当時の神殿には、婦人の庭という区域があり、その北側の方に献金箱(あるいは賽銭箱)が置かれていたようです。雄羊の角で作ったラッパのような形をしていたという説もあります。

画像の説明

●ギリシア語では「ガゾフラキオン」と言い、新約聖書では5回使われています(マルコ12:41,41,43、ルカ21:1、ヨハネ8:20、すべて単数形で使われています。公の場でそれぞれがお金を投げ入れる方式であるとすれば、大金を投げ入れる者は、自分をひけらかす機会となったはずです。


2012.8.16


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