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詩117篇/B

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瞑想Ps117/B

◆詩篇117篇は、詩篇150篇の中で最も短い詩篇ですが、神の救いのご計画の実現を示しているきわめて預言的な詩篇です。「すべての国々」(All Nations)ということばは、日本人の私たちにはそれほど抵抗はありません。しかし、神の選民イスラエル(ユダヤ人)にとっては必ずしもそうではありません。長い間に渡って異邦人に支配され、侮られ、迫害され続けてきた彼らにとって「すべての国民よ。主をほめたたえよ」と呼びかけることは、この詩篇が作られた時代としては容易なことではなかったと想像します。

◆この詩117篇の1節を、使徒パウロは、神がユダヤ人と異邦人を一つにしようとしている計画を啓示された使徒ですが、それを裏付けることばとして次のように引用しています。「すべての異邦人よ。主をほめたたえよ。もろもろの国民よ。主をたたえよ。」(ローマ15章11節)。使徒パウロがキリストの福音を宣べ伝えたとき、彼の働きを妨げようとしたのはユダヤ人でした。ユダヤ人と異邦人の間には乗る越えることの困難な「隔ての壁」が存在していました。それゆえ、共に主にあって、心を一つにすることは神のみわざによるものであり、人間的な努力でできることでは到底できません。

◆ところで、詩篇の後半では神の契約の内実を最も的確に表す二つのことば「恵み」(ヘセド)と「まこと」(エメス)で総括しています。「恵み」と「まこと」がワン・セットとして使われている箇所は、旧約で20回、そのうち詩篇では10回です。Ps25:10/40:11/57:3/61:7/85:10/86:15/89:14/98:3/115:1/138:2があります。それが新約聖書ではヨハネの福音書1章14節と17節の2箇所のみです。

  • 「ことばは人となって、私たちの間に住まわれた。・・この方は恵みとまことに満ちておられた。」(14節)
    「恵みとまことはイエス・キリストによって実現したからである。」(17節)

◆恵みとまことがとこしえに支配する国、この地上においても、また天上においても永遠に存続する、揺らぐことのない国(KINGDOM)、そこは私たちの主イエス・キリストの支配する御国であり、私たちはその御国の民として招かれているのです。

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