詩136篇/B
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瞑想Ps136/B
◆詩篇136篇は、135篇と同様に、神の創造と歴史のなかに現わされた神のとこしえの恵みをたたえています。内容的にはとても似ています。
◆1節の有名な定型句をさまざまな訳で見比べてみましょう。
原文(右から読む)
הוֹדוּ לַיהוָה כִּי-טוֹב: כִּי לְעוֹלָם חַסְדּוֹ
ホトー・ラドナイ・キートーヴ; キー・レ・オーラム・ハスドー
直訳
感謝せよ 主に まことに良い まことに とこしえまで その恵みは
(新改訳)
「主に感謝せよ。主はまことにいつくしみ深い。その恵みはとこしえまで。」
(新共同訳)
「恵み深い主に感謝せよ。慈しみはとこしえに。」
(口語訳)
「主に感謝せよ。主は恵みふかく、そのいつくしみはとこしえに絶えることがない。」
(岩波訳)
「讃えよ、ヤーウェを、 まことに善き方。まことに、かれの恵みはとこしえに。」
(関根訳)
「感謝せよ、ヤーウェに、げに彼は恵み深く そのいつくしみはとこしえに続く。」
(バルバロ訳)
「主をほめよ、主は慈愛(いつくしみ)、その愛は永遠。」
(フランシスコ会訳)
「ヤーウェに感謝せよ、ヤーウェは恵みぶかい。そのいつくしみはとこしえにきわまりない。」
(典礼訳)
「神に感謝せよ。神はいつくしみ深く、そのあわれみは永遠。」
(文語訳)
「エホバに感謝せよ。エホバは恵みふかし、
その憐れみはとこしへに絶ゆることなければなり。」
◆新共同訳では、すべての節で「・・・であられる方に感謝せよ。」とわかりやすく訳しています。問題は、後半の「キー・レ・オーラム・ハスドゥ」を単なる繰り返しではなく、いかに驚きに満ちた言葉で訳すかということです。その感動がなければ、この詩篇のいのちは形式的で、希薄なものとなります。
◆「主に感謝しよう。」
①なぜなら、その愛は永遠であるから。
②なぜなら、その恵みはとこしえに続くのだから。
③というのも、その確かな愛はとこしえ極まりないのだから。
とも訳すことかできます。私たちが気づいても気づかなくても、主の恵みは私たちの日常茶飯事の中にも絶え間なく、しかも豊かに十分に注がれており、それは決して絶えることがないのです。
◆新約時代の使徒パウロは、神の「恵み」(カリス)について最も目が開かれ、それを伝えようとした人でした。