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雑木林に魅せられた写真家

雑木林に魅せられた写真家


  • 最近、私は今森光彦という方が書かれた『萌木の国』(世界文化社、1999)という本を読んだ。「萌木」とは、切っても切っても萌えぐ木のことだそうである。そんな木の香りのする土地について記されたのがこの本である。
萌木の国
  • 雑木林の魅力に魅せられた一人の写真家、今森光彦氏は滋賀県のマキノ町にある雑木林(2㌶)のオーナーとなった。つまり、雑木林を買ったというわけである。その理由を彼はこう記している。
  • 「前々から雑木林がほしかった。ほしいというのは、土地の売買によくあるへんな独占欲からではない。私自身、雑木林をテーマにさまざまな角度で撮影をつづけるなかで、もう一歩踏み込んでみたくなったのだ。雑木林のなかでできるだけ長い時間を過ごし、木々の生長を見とどけながら自分も命の輪のなかに入りたかった。雑木林そのもののすがたというのは、人の心が外見のすがたを見るだけではわからないように、内面を見ていかないと理解できない空間だ。木を切ったり植えたり、いろいろな角度から体感できる場所がほしかった。」(25頁)
  • 彼の雑木林への関心の背景には、その原点となる<驚き>の体験があった。彼は、ある夏、無二の友(沢井)と一緒にマキノ町の雑木林を訪れる。そしてそこではしめて目にする光景に息をのんだ。それはカブトムシの群れ。ふしくれだった太い幹のクヌギ(このクヌギを友人の沢井は“やまおやじ”と叫んだ。それから彼らはクヌギを“やまおやじ”と呼ぶようになった)、そしてそのクヌギに大きな穴がポッカリとあいている。そこがカブトムシたちの出てくる源であった。一晩のうちに1200匹ものカブトムシを捕獲するという前代未聞の忘れがたいプレゼント。マキノ町の雑木林からもらったこの経験が、今森氏の雑木林に対する情熱の原点となっている。
  • <驚き>の経験、これはとても大切なことだと思う。なぜなら、この<驚き>が<問い>を生み、<探究>へと導き、ひとつの奥深いものを<発見>するからである。このことは学問の世界だけでなく、あらゆる領域にも相通じることだと思う。あるひとつの<驚き>が、その人の人生に深くかかわっていくものであることを、感動をもって読んだ。

2007/04/21のBlog


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