****** キリスト教会は、ヘブル的ルーツとつぎ合わされることで回復し、完成します。******

ゴーエール


No.23「ゴーエール」(גּוֹאֵל)

●「ゴーエール」(贖い主)の語源は、「贖う」を意味する動詞「ガーアル」です。その初出箇所は創世記48章16節です。そこに、「すべてのわざわいから私を贖われた御使いが、この子どもたちを祝福してくださいますように。私の名が先祖アブラハムとイサクの名とともに、彼らのうちに受け継がれますように。また、彼らが地のただ中で豊かに増えますように。」(新改訳2017)とあります。ここでの「私」とはヤコブのことです。ここに「ガーアル」の基本的(預言的)な意味があります。まず、「すべてのわざわいから私を贖われた」とは「救い出す」ことを意味します。また「私の名が先祖アブラハムとイサクの名とともに、彼らのうちに受け継がれますように」とは、アブラハム、イサク、ヤコブに対して語られた神の約束が、ヤコブの子孫(=イスラエルの民)に受け継がれ、地のただ中で豊かに増えるという祝福が与えられることです。この約束を保証してくださる存在こそ「御使い」だとしています。これは預言的・奥義的です。創世記でしばしば登場する単数の「御使い」は、受肉前のイェシュアです。このイェシュアが「人の子」として、「贖いの代価」として自分のいのちを与えるのです(マタイ20:28、マルコ10:45)。これが「ゴーエール」(贖い主)で、「救い主」と同義です(イザヤ49:26)。

●「ゴーエール」はイスラエルの「夫」であり、イスラエルを「造った者」であり、「万軍の主、聖なる者、全地の神」とも呼ばれます(イザヤ54:5)。その方がイスラエルに対して「子を産まない不妊の女よ、喜び歌え。産みの苦しみを知らない女よ、喜び叫べ。・・・──主は言われる──」と言われます(同54:1)。「子を産まない不妊の女、産みの苦しみを知らない女」とは、結論から言えば、終わりの日にメシア王国に入る「イスラエルの残りの者」のことです。彼らは「恵みと嘆願の霊」が注がれる(ゼカリヤ12:10)ことによって、イェシュアがメシアだと気づかされ、悔い改めるユダヤ人です。彼らが神によって立ち上がるのは、獣と呼ばれる反キリストが本性を現す未曾有の大患難の時です。彼らは神の印を押されていのちが守られます。そして彼らがイェシュアの語った御国の福音を宣べ伝えることで、数えきれないほどの異邦人が救われるのです(マタイ24:14、黙示7章)。それまでずっと「子を産まない不妊の女、産みの苦しみを知らない女」であったイスラエルが、大患難という「産みの苦しみ」の中で「イスラエルの残りの者」として立ち上げられ、「子を産む」ようになり、「喜び歌え、喜び叫べ」となるのです(=子は「男の子」という集合名詞で、上記の「数えきれないほどの異邦人」を指し、教会とは異なります)。この「イスラエルの残りの者」こそ、「ゴーエールなるイェシュア」によって「すべてのわざわいから私(ヤコブ=イスラエル)を贖われた」、つまりイェシュアの贖いによってアブラハム、イサク、ヤコブへの約束を受け継ぐ祝福された民です。ちなみに私たち異邦人(あるいは教会)は彼らに接ぎ木される存在であり、「イスラエルの残りの者」が立ち上がることなくしては救いの保証はあり得ないのです。


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