リーダーシップの手引書としての「ネヘミヤ記」
序説(3) リーダーの手引書としての「ネヘミヤ記」
- 聖書はリーダーシップについての宝庫であるが、本講義ではとりわけネヘミヤという人物にスポットを当て、リーダーシップの、責務、資質、根拠 (権威)、形態について学びたい。
(1)「ネヘミヤ記」の時代背景 (ネヘミヤはいつ、どこで、何をしていたのか)
①いつ・・・「第二十年のキスレイの月」
②どこで・・・「シュシャンの城」
③何を・・・「王の献酌官」
(2) ネヘミヤという人物のプロフィール
①献酌官(2章)・・自分の置かれた所で忠実に仕える訓練
- a. 権威に従う訓練
- b. 与えられた任務に対して最善を尽くす訓練
- c. 神と人から信任されること
- d. ダビデの例(羊飼いの仕事)
②再建者(2章)・・神の御名が辱められている現状に対する聖なる憤り
- a. 城壁が崩されている現実に対して
- b. ダビデの例(ゴリアテ)
- c. パウロの例(アテネでの偶像に対する憤り
③総督(5章)
(3) 「ネヘミヤ記」の構造
1~6章 | 7~13章 |
崩れたエルサレムの城壁の再建 | 神の民の再建 |
どのようにして城壁が再建されたのか | どのようにして神の民が再教育されたのか |
(4) 時代背景
年代 出来事 メモ BC586年 ユダ王国の滅亡 バビロン捕囚 BC550~530年 ペルシャ王の治世 BC539年 バビロン陥落 BC538年 クロス王の第一年 BC536年 エルサレム帰還と神殿再建工事の開始 総督ゼルバベル、大祭司ヨシュア BC530~522年 カンビュセス王の治世 再建工事は中止 BC522~486年 ダリウス王一世の治世 預言者ハガイ、ゼカリヤによって奮い立たせられる BC520~515年 神殿再建工事の再開と完成 神殿再建工事の開始か20年後に完成 BC486~465年 クセルクセス一世(アハシュエロス)の治世 BC479年 エステル、王妃となる BC475年 ユダヤ人虐殺計画 エステル記 BC465~424年 アルタクセルクセス一世(アタルシャスタ)の治世 BC458年 エズラ帰還 エズラ記、歴代誌 BC445年 ネヘミヤ帰還、城壁完成 神殿が完成してから70年後に城壁が再建された、ネヘミヤ記 BC433年 ネヘミヤ再度帰還