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恩寵用語Ps18(2)

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詩18篇(2)「(力を)帯びさせる」 אָזַר アーザル

〔カテゴリー賦与〕

32節「この神こそ、私に力を帯びさせて、私の道を完全にされる。」
39節「あなたは戦いのために、私に力を帯びさせ、私に立ち向かう者を・・ひれ伏させ」

Keyword; 「武装する」 ~を武装させる、~を装備させる、身につけさせる、まとう、arm, clothe, 18:32, 39/30:11/65:6/93:1

  • 詩18篇には「力を帯びさせ」ということばが2回(32, 39節)使われています。ひとつは、私の道、すなわち、神とともに歩む道、信頼というかかわりの道を完全にさせる(成熟させる)ために「力を帯びさせる」という恩寵です。もうひとつは、戦いのために「力を帯びさせ」て、敵をひれ伏させるというものです。前者は、かかわりの絆を強めるための力の装備であり、後者は、戦いのために鍛え、敵に勝利し、支配するための力の装備です。作者を「広い所」(19節、広い所とは自由を意味します)に連れ出された主は、そのように、「高い所」(33節、高い所とは権威と力を意味します)にも立たせて下さるのです。
  • なによりも、まず神ご自身が栄光と権威の力を帯びておられます(65:6)。詩93篇1節では、神にふさわしい「みいつ(威厳・尊厳、majesty)」をまとっておられます。その神がダビデに油注がれたとき、神の霊が激しくダビデの上に下りました。ダビデの弾く立琴はサウル王を悩ました悪霊を追い出し、彼の特技である石投げは獅子や熊のみならず、ペリシテの巨人さえも打ち倒しました。このように「力を帯びること」は人の力を超えた力を身につけることです。
  • やがてダビデは王となり、イスラエルの歴史において黄金時代を築きますが、そこには麗しいリーダーシップとフォロワーシップの関係がありました。王として民を従えることも「力を帯びる」ことなしにはできないことでした。神からの「油注ぎ」とはまさにこのような恩寵です。「わたしが主である。ほかにはいない。わたしのほかに神はいない。あなたはわたしを知らないが、わたしはあなたに力を帯びさせる。」(イザヤ45:5)と約束された主なる神は、その約束をイエス・キリストにおいて実現させました。
  • 御父から遣わされた御子イエス・キリストは、公生涯に入られる前に油注ぎを受けました (ルカ 3:21~22)。その後、御霊に導かれて40日間の荒野での試みを経験された御子イエスは、「御霊の力を帯びて」はじめて宣教の働きを開始され(ルカ 4:14)、十字架への道へと歩まれ、私たちの救いを全うしてくださいました。
  • このように「力を帯びる」ことは主の霊が注がれることであり、神とのかかわりの絆をより強め、成熟させるための神の恩寵です。また、あらゆる敵の戦いにおいて勝利していく秘訣でもあります。また、キリストのからだなる教会を建て上げていくための力です。その力の源泉が主なる神にあることを決して忘れてはならないことを教えられます。

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