恩寵用語Ps21
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詩21篇「迎える」 קָדַם カーダム
〔カテゴリー愛顧〕
3節「あなたは彼を迎えてすばらしい祝福を与え、彼の頭に純金の冠を置かれます。」
3節「あなたはその大いなる恵みをもって彼を迎え、そのかしらに純金の冠をいただかせられる。」(口語訳)
Keyword; 「迎える」 welcome, 21:3/59:10/79:8
- 「迎える」と訳されたカーダム(קָדַם)は、本来、敵に対して「立ち向かう」とか、「~よりも前に何か事をなす」といった意味の言葉ですが、詩21篇では「歓迎する」という意味で用いられています。旧約では26回、詩篇では12回ですが、歓迎の意味に訳されているのは詩21篇の他に、59:10「私の恵みの神は、私を迎えに来てくださる。」(確信)と、79:8「あなたのあわれみが私たちをすみやかに迎えますように。」(嘆願)にあります。
- 前篇の20篇が「王のためのとりなし」であったのに対して、21篇は「王の凱旋の賛歌」です。主なる神が王の願いを「かなえ(נָתַן)」(v.2)、「迎え(קָדַם)」(v.3)、「(祝福を)与え(נָתַן)」(v.3)、「(その頭に純金の冠を)置かれ(שִׁית)」(v.3)、「(長い日々を)与え(נָתַן)」(v.4)、「(尊厳と威光を彼の上に)置かれ(שָׁוָּה)」(v.5)、「(とこしえに)祝福し(בָּרַךְ)」(v.6)、「(喜びで)楽しませる(חָדָה)」(v.6)という神の恩寵のリストが綴られています。
- そうした神の恩寵に対して、王は主に「信頼し(בָּטָח)」(V.7)しています。この神と王のゆるがない信頼関係こそこの詩篇の大切なポイントです。王のためにとりなした民たちは、神と王のゆるぎないかかわり、麗しい信頼関係を喜び称えています。
- 主イエスは・キリストは弟子たちを招かれたとき、「わたしのくびきを負って、わたしから学びない」と言われました。「わたしから学ぶ」とは、御子が御父を絶対的に信頼している生き方のことです。それを学び、身につけるようにということです。このことこそ御子イエスの生涯の課題であり、仕事でした。そしてこの課題と仕事は、十字架上において「わが霊を御手にゆだねます」(ルカ23:46)と息を引き取られたことで完遂されたのでした。私たちはこの御父と御子の麗しい愛のかかわりをもっと深く学ぶことが求められています。そしてその中にあずかるようにと招かれています。
- 詩21篇にある恩寵用語を以下にまとめておきましょう。
(1) ナータン(נָתַן)・・いのちを与える(賜う)、願いをかなえる(許す)、to give,
(2) シート( שִׁית)・・冠を置く、祝福を置く、to place,
(3) シャーヴァー(שָׁוָה)・・~を贈る、~を与える、~を授ける、~を置く、to bestow,
- 「いと高き方の恵み」(constant love/steadfast love/lovingkindness)に支えられることによって、決して揺るがされることのない真の安らぎを経験できること。そのことを感謝したい。