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詩22篇「答える」 עָנָה アーナー

〔カテゴリー愛顧〕

21節「あなたは私に答えてくださいます。」(新改訳)
21節「わたしに答えてください。」(新共同訳)
21節「あなたは私にお答えになった。」(岩波訳)

Keyword; 「答える」 answer,
3:4/4:1/13:3/17:6/18:41/20:1, 6, 9/22:2, 21/27:7/34:4/35:18/55:2/60:5/65:5/69:13, 16, 17/
81:7/86:1, 7/91:15/99:6, 8/102:2/108:6/118:5, 21/119:26, 42,145/120:1/138:3/143:1, 7

  • 詩22篇21節の「あなたは私に答えてくださいます」というこの1節だけを取って見るならば、特別なバースとは思えませんが、詩22篇の全体を見たときに、このバースから内容が一転し、「嘆き」から「賛美」に変わる転換点となっていることに気づきます。
  • 「答える」と訳されたアーナーעָנָה(`anah)は、旧約で313回、詩篇では36回使われていますが、そのほとんどがanswerです。21節をいろいろな訳で見てみると、
    ①新改訳では、「答えてくださいます」という確信で訳されています。
    ②新共同訳では、「答えてください」と嘆願で訳されています。
    ③岩波訳、関根訳では、「答えてくださった」と完了形で訳しています。
    ④口語訳、フランシスコ会訳はこの部分を訳していません。
    ⑤月本訳では、「あなたはわたしに応えてくださった。」と完了形で訳しています。
  • 原文では、「アニーターニ」(עֲנִיתָנִי)となっていて、この解釈をめぐってさまざまな訳がなされているようです。新共同訳は完了形の動詞を嘆願の意味に訳していますが、他の訳では完了形のままに「答えてくださった」と訳しています。新改訳では「答えてくださいます」という確信の意味に訳しています。へブル語では、確かに実現することは、たとえそれが今実際には実現していなくても完了形(確信の完了形)で表わされます。ですから、ここではまだ目に見えるような形では答えられていないにもかかわらず、信仰によってその答えがすでに与えられたことを意味します。そのことによって、作者の嘆きが賛美に変わっているのです。これは信仰による勝利ともいうべきもので、きわめで重要です。
  • 私は、この部分を文法通り、二人称単数完了形+1人称単数語尾)の「預言的(確信的)完了形」として理解し、訳としては「あなたは私に答えて下さいました。」と訳すべきだと考えます。それはイエスが十字架の上で大声で口にされた「父よ。わが霊を御手にゆだねます。」(ルカ23:46)という言葉の中に含まれていると考えられるからです。そして、その後に息を引き取られました。
  • ちなみに、「アーナー」עָנָהは、「悩む」(107:17/116:10/119:107)、「苦しむ」(119:67) の同音異義です。

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