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礼拝用語Ps71(2)

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詩71篇(2)「心に留める」 זָכַר ザーハル   

〔カテゴリー: 祈り・瞑想〕

16節「― 私は・・・あなたの義を、ただあなただけを心に留めましょう。」

Keyword; 「心に留める、思い起こす」remember, mention,  20: 7/22:27/42:4, 6/63:6/71:16//77:3, 6, 11/78:35, 42//103: 18/105:5/119: 52, 55//137:1, 6/143:5

  • 「心に留める」、「思い起こす」と訳されるザーハル(זָכַר)は、神と人とに双方に使われますが、詩篇を見る限りおいては、私たちが神のことに心に留めるよりも、神が私たちのことを心に留めてくださることのほうが圧倒的に多いのです。
  • すでに、詩20篇7節でこのザーハル(זָכַר)を取り上げましたが、そこでは「私たちは、私たちの神、主の御名を誇ろう」と訳されていました。本来、ザーハル(זָכַר)は瞑想用語であり、思い起こす、思い出す、心に覚える、記念するという意味です。さらに、神がなされたこと、神ご自身を心に思い起こすことだけでなく、それを口に出すことをも含んでいます。
  • ちなみに、この詩71篇には賛美に関する語彙―6, 8, 14節の「賛美/praise」テヒッラー(תְּהִלָּה)、
    22節の「ほめたたえる」ヤーダー(יָדָה)、「ほめ歌を歌う」ザーマル(זָמַר)、
    23節の「高らかに歌う」ラーナン(רָנַן)の動詞、および、「宣教」に関する語彙、15節の「語り告げます」サーファル(סָפַר)。
    17, 18節の「告げ知らせます」ナーガド(נָגַד)、
    24節の「言い表します」ハーガー(הָגָה)といった動詞があふれています。すべて心に満ちているものが口から出てくるのです。
  • この詩71篇では、自分の誕生の時から神にいだかれてきたことを思い起こし(6節)、年老いて自分の力が衰え果てたときにも、私を見放さないでくださいと祈っています(9節)。そして今も、常に自分のいのちをつけねらう者たちがいる状況の中で、作者は「ただあなただけを心に留めましょう」と瞑想の重要性を告白しています。現代の教会において、再び、瞑想の重要性を回復する必要があります。忙しく働き、生産性が常に求められる状況の中では、ゆっくり、ゆったり、ゆたかに神との交わりを持つことは、ある意味で生活スタイルの変革が求められます。
  • ウォッチマン・ニーはエペソ書のメッセージを「座す」「歩む」「立つ」という三つのキーワードで表わしました。この三つは密接な関係にありますが、中でも最も大切なことは、最初の「座す」ということです。キリストにおいて私たちの置かれている立場に座すことなしに、それにふさわしく「歩む」ことも、敵に対して「立ち」向かうこともできないからです。詩71篇の作者は、まず、心の中で静かに神を「思い起こす」ことによって、そこに満ちることが、やがて賛美となって口から出て、語り告げ(言い表す)ようになります。
  • いのちを喪失した中世の教会において、修道院は毎日、詩篇を瞑想することによって、霊性を回復し、教育、医療、福祉の分野において良い働きを生み出したことを覚えます。今一度、自分の生活を整理して、神のみことばを心に留める歩みを深めたいと思います。

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