エレミヤとホセア
エレミヤ書の目次
トピック(5) 「エレミヤとホセア」
- エレミヤの舞台はユダ、ホセアの舞台は北イスラエルです。時代も舞台も異なりながら、二人が語った預言の内容はとても似通っているのです。ちなみに、ホセアが北イスラエルで預言活動していた時、ユダではイザヤが預言活動をしていました。
1. ホセアの召命
- ホセアにはゴメルという妻がいました。ところが妻のゴメルが夫のホセアを裏切って姦淫をし、蒸発してしまうのです。そして不義の子らを産むということが起こりました。そんなホセアに神のことばが臨んだのです。ホセアの召命はエレミヤのように、「イスラエルの民に預言せよ」というものではなく、「行って、姦淫の女をめとり、姦淫の子らを引き取れ。」というものでした。それは、イスラエルの民が夫である主を見捨てた妻のようなものだということが重ね合わされているのです。主をも捨てて、他の神を愛し求めて、姦淫を行なっている。そのイスラエルの民を愛して赦そうということが重ね合わされているのです。
2. エレミヤとの類似点
- ホセアの召命にはホセアの家庭の悲劇を抜きにしては成り立ちません。なぜなら、ホセアを裏切った妻のゴメルを赦すことが、神に背き、神の愛を裏切って姦通しているイスラエルの民を、神が赦して愛するというメッセージのあかしとならなければならないからです。ホセアのあかしの内容は、神が自分を裏切ったイスラエルの民を赦して愛するという神の心でした。その点がエレミヤと類似しているのですが、ホセアは身を持って神のイスラエルへの愛を体現した預言者と言えます。
- 年代的にはエレミヤはホセアの後輩です。地域的にもホセアは北、エレミヤは南です。その二人が語るメッセージはうり二つと言えるのです。いうなれば、エレミヤはホセアの再来なのです。神である主は、北イスラエルに対しても、また南ユダに対しても、同様のメッセージを与えていたことになるのです。
2013.1.24
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