****** キリスト教会は、ヘブル的ルーツとつぎ合わされることで回復し、完成します。******

教会史における  新しい歌

教会史における「新しい歌」

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●聖書の言う「新しい歌」という表現は、「終わりの日」の歌、つまり、終末論的な賛美だと理解するようになりました(2018年以降)。それは「新しい」というヘブル語の「ハーダーシュ」(חָדָשׁ)が、「王」の概念と深い関わりがあるためです。つまり「新しい歌」とは、王なるメシアが統治される御国の預言的な歌ということになります。それが歴史的にどのように展開されてきたのか、それは新たな課題となります。


序 論 ―新しい歌を主に向かって歌えー

1.新しい歌のさまざまな定義
2.本講義の視座(歴史神学的考察の方法論)について
キリスト教礼拝の二つの傾向…<預言者的傾向>と<祭司的傾向>
付録①「礼拝様式の変遷」

本論(1) ー旧約聖書における<新しい歌>と礼拝様式の変遷ー

1.ダビデ以前の<新しい歌>・・主の力ある歴史的な勝利を心に刻み込む歌
2.ダビデの幕屋・ソロモンの神殿における<新しい歌>
3.シナゴーグ礼拝・・バビロン捕囚による<新しい歌>
4.エルサレム帰還後の神殿礼拝の復興
5.旧約時代の<新しい歌>としての詩篇

本論(2)-新約時代における<新しい歌>ルカの福音書の預言的賛美ー

1.「詩と賛美と霊の歌」について
2. ルカの福音書にある4つの賛美
3. ルカのイエスの誕生にまつわる4つの<新しい歌>の特質
4. 新約聖書に散在する<新しい歌>の断片 
付録②「神に対する賛歌とキリスト(御子、神の小羊)に対する賛歌」

本論(3)-初代教会における礼拝とその特徴ー

0. <初代教会>ということばの定義
1. 初代教会における礼拝様式
① ユダヤ教の礼拝様式の継承・・会堂でのシナゴーグ礼拝
② 新しい礼拝様式・・・・・・・パンを裂くことと愛餐
2. 初代教会の礼拝の特徴
3. 初代教会における春から夏へ

本論(4)ー使徒教父時代からローマ帝国公認宗教となるまでー

1.使徒教父時代の教会が当面した問題
2.新しい時代への移行の準備
①会衆による唱える賛美から、より高度な聖職者による賛美への移行
②ギリシャ語からラテン語への移行

本論(5)ー創作賛美歌(賛歌)の流れー

1.聖アンブロシウスの貢献
2.教父たちの音楽観 ―音楽のもつ誘惑―
付録③「Veni Creator Spiritus」(来てください創造主なる聖霊よ)

本論(6)ー中世のローマ式式典の概要とその特徴ー

1.ミサの概要の概説
2.ミサの構成と特徴
3.聖務日課
4.記譜法について
附記 「修道院運動」

本論(7)ーグレゴリオ聖歌と教会旋法ー

1.グレゴリオ聖歌について
①カトリック教会の祈りの歌
②現代人にとっての癒しの響きとしてのグレゴリオ聖歌
2.教会旋法とその特色
3.芸術性と大衆性の二律背反の関係

本論(8)ーマルチン・ルターと<コラール>ー

1.マルチン・ルターという人物
2.<新しい歌>の必要性
3.ルターのコラールを作る上でのコンセプト
①わかりやすさ  
②改作の能力
4.コラール集の出版
5.ドイツ・ミサについて
6.ルター自身のコラール

本論(9) ーフランスおよびスイスの宗教改革期に生まれた詩篇歌ー

1.ジャン・カルヴァンと<新しい歌>としての詩篇歌
①カルヴァンの詩篇観
②ジュネーヴ詩篇歌
2.日本語によるジュネーヴ詩篇歌

本論(10)ー17世紀の敬虔主義運動とその流れにおける<新しい歌>ー

1.ドイツ敬虔主義運動
2.モラヴィア派に至る流れ
3.敬虔主義の賛美歌
4.モラヴィア派の賛美歌

本論(11) ー18世紀の英国のメソジスト運動における<新しい歌>ー

1.チャールズ・ウェスレーの信仰体験
①兄ジョンとの関係
②チャールズの信仰経験 ―自律時代、自己崩壊時代、自己確立時代―
2.近世讃美歌の歴史におけるチャールズ・ウェスレーの位置
①英語ジュネーヴ詩篇歌
②英語賛美歌
3.チャールズ・ウェスレーの賛美歌の特質
①特徴 
a.個人の強調―賛美歌における主観性の問題―
b.感情の発露―歓喜の基調―
②神学的内容
a.キリストの福音の普遍性
b.救いの確証
c.キリスト者の完全
4.メソジスト運動における賛美歌の機能
5.チャールズ・ウェスレーの賛美歌の宗教的意義

―<理解された信仰>から<体験された信仰>へー
付録④チャールズ・ウェスレーの年譜
付録⑤本論⑪の参考文献

本論(12)ー19世紀のリバイバル運動における<新しい歌>ー

1.18世紀のメソジストのリバイバル・・<大衆伝道の先駆け>
2.アメリカのリバイバル運動
①1st グレート・アウェィキング(18世紀の中頃)・・教派ごと
②2nd グレート・アウェィキング(19世紀)・・・超教派による
3.クルセード(超教派的大衆伝道)の先駆け・・・ムーディとサンキーの名コンビ
4.アメリカの福音唱歌(Gospel Song)という<新しい歌>
①特 徴
②福音唱歌第一人者、アイラ・D・サンキー
③ファニー・クロスビー

本論(13)ー英米圏における賛美歌の二つの潮流ー 

1.伝道的賛美歌の流れ―英国非国教会系―
①18世紀メソジスト運動 ジョン・ウェスレー&チャールズ・ウェスレ-
②19世紀リバイバル運動 ムーディー&アイラ・D・サンキー
③20世紀初頭 ビリー・サンディ&ホーマー・ロードヒーヴァ
④20世紀中葉 ビリー・グラハム&ベヴァリー・シェイ
⑤同       ビル&グロリア・ゲイザー夫妻の果たした役割

2. 礼拝、典礼主義的賛美歌の流れ―英国国教会系―
①19世紀中葉 オックスフォード運動 「古今聖歌集」(1861)
②20世紀中葉 ヒム・エクスプローション(創作賛美歌の爆発)

本論(14)ープレイズ & ワーシップの起源とその流れー

1.プレイズ& ワーシップの定義
2.ワーシップ・ソングの起源
①ジーザス・ムーヴメントとの関わり
②ペンテコステ・カリスマ・ムーヴメントとの関わり
③レストレーション・ムーヴメントとの関わり
3.ワーシップ・リーダーの存在と役割
4.会衆賛美における<洗練性>と<大衆性>
5.新しい歌としての預言的賛美・・<霊の歌>
①新しい歌とは・・
②預言的賛美とは
③預言的な歌を解き放つための三つのステップ

本論(15) ーゴスペルを生み出したアフロ・アメリカンの人たちの歴史と信仰ー

1.The Sprituals(黒人霊歌)の歴史的背景
①Hush habor (ハッシュ・ハーバー) 奴隷たちの唯一の避難所
②ハッシュ・ハーバー的黒人霊歌からコンサート・パフォーマンスとしての黒人霊歌へ
2.信仰の歌としての黒人霊歌
3.黒人霊歌から黒人ゴスペルへ
①女モーゼ、ハリエット・タブマン
②都会での貧困と疎外という社会的背景
③公民権運動(M.L.キング牧師の非暴力運動)とフリーダム・ソング

本論(16)ーテゼ共同体における日ごとの祈りの歌ー

1.ブラザー・ロジェの夢・・キリスト者同士の和解の実現
①和解の夢の実現
②テゼ共同体の始まり
③テゼ共同体の現在
2.テゼ共同体の日ごとの祈りの歌の特徴
3.テゼの歌の今日的意義とは何か
①「日ごとの祈りと賛美」の見直し
②祈りを支える単純で素朴な、新しい歌を生み出すたゆみない模索
③沈黙という祈りの力を経験すること
4.テゼの祈りの歌の中から

本論(17)ー歌と踊りを伴うイスラエル・ジュイッシュ・ソングー

1. 19世紀、東ヨーロッパのユダヤ人の間に勃興したハシディズムの流れ
①離散の歴史
②二つの方向
2. イスラエル・フォークソングの源流としてのハシディズム
①シディズムの特徴
②ハシディズムのメロディー
3. シオニズム運動(ユダヤ人国家建設運動)とその主題歌「ハクティバ」
① シオンをたたえる歌
② 今日のシオニストの賛美―メシアニック・ジューイッシュの賛美の高まりー
4. メシアニック・ダンス
①用語
②現代におけるダンスの回復
③踊りと歌をもって喜びを表現する<クレズマー音楽>
④終末論的賛美

結 論 「新しい歌を主に向かって歌う」今日的課題とは何か 


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