原語の「読み表記」
原語の「読み表記」の問題点
- しばしば本の中に、原語の「読み表記」だけが記されていることがあります。しかし「原語表記」がなされていなければ、その言葉の意味について調べるときに不便をきたします。日本語の漢字を「読み表記」だけを記したらどういうことになるでしょうか。「こうせい」という読み標記を見たり、聞いたりした人にとって、それかどういう言葉なのか戸惑うはずです。「公正」「構成」「校正」「厚生」「抗生」「後世」「攻勢」「恒星」「更生」「鋼製」「光星」「光世」「向性」・・。
- 例えば、ヘブル語で「カーナー」という「読み表記」が書かれていたとします。以下はの例はすべて「カーナー」と表記されますが、その意味は全く異なります。
(1) קָנָא
動詞の「ねたむ」(2) קָנָה
動詞①「得る、買い取る、買う」
動詞②「創造する、造る」
名詞(固有名詞) 「カナ」(3) כָּנַע(この語彙の読みは「カーナ」)
動詞ニファル態「へりくだる」、「征服される」(4) כָּנָה
動詞ピエル態「肩書きを与える」「おせじを言う」
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