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ヨセフの生涯と出エジプト記との関わり

創世記8 ヨセフの生涯と出エジプト記との関わり

(1) アブラハムに対してなされた神の預言・・創世記15章

「そこで、アブラムに仰せがあった。『あなたはこの事をよく知っていなさい。あなたの子孫は、自分たちのものでない国で寄留者となり、彼らは奴隷とされ、四百年の間、苦しめられよう。しかし、彼らの仕えるその国民を、わたしがさばき、その後、彼らは多くの財産を持って、そこから出て来るようになる。あなた自身は、平安のうちに、あなたの先祖のもとに行き、長寿を全うして葬られよう。そして、四代目の者たちが、ここに戻って来る。・・・・』」(創世記15章13~16節)

① 上記の預言は、神の民イスラエルがエジプトから解放されることを預言している。このアブラハムに対してなされた預言とアブラハム、イサク、ヤコブに対する約束がどのようにして実現するのか。その鍵を握っているのがヨセフの生涯である。
 

② ヤコブは息子のヨセフによって、家族ごとエジプトに下っていくが、それは、先に主がアブラムに予告されたように、エジプトで増えて、約束の地に戻ってくるためであった。

(2) ヨセフの生涯にみる特徴と歴史観

① 兄たちから嫉妬と憎悪をかったヨセフは、奴隷商人に売り渡されて、エジプトのパロの役人に買い取られた。しかし、「主がヨセフとともにおられたので、彼は幸運な人となり、そのエジプト人の主人の家にいた。彼の主人は、主が彼とともにおられ、主が彼のすることすべてを成功させてくださるのを見た。」(39章2~3節)
主がともにおられる」、これこそヨセフの生涯を特徴づけるものである。

② エジプトの治世者となったヨセフは自分の兄弟たちに再会する。そのとき彼はこう言った。
「ヨセフは言った。『私はあなたがたがエジプトに売った弟のヨセフです。今、私をここに売ったことで心を痛めたり、怒ったりしてはなりません。神はいのちを救うために、あなたがたより先に、私を遣わしてくださったのです。・・・だから、今、私をここに遣わしたのは、あなたがたではなく、実に、神なのです。』」(45章4~8節)

  • ここには、隠れた歴史支配者としての神への信仰によって再解釈された歴史観がある。この歴史観は創世記50章20節で、ヨセフの口を通して反復されている。「あなたがたは、私に悪を計りましたが、神はそれを、良いことのための計らいとなさいました。」ということばを通して、隠れた歴史支配者は人の悪意をも変容し、逆用しつつ、その万民祝福の計画を遂行する主なる神として証しされている

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