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主のマイノリティー戦略

士師記の目次

6. 主のマイノリティー戦略

【聖書箇所】 7章1節~25節

はじめに

  • イスラエルの敵に対する戦い方を見ると、まことに奇抜な、普通では考えられないような戦術によって勝利がもたらされています。ヨシュアの率いるカナン侵攻の際のエリコでの最初の戦い、カナンのシセラ将軍の率いる九百両の戦車を持つ軍勢との戦い、そしていなごの大軍に対するギデオンが率いる三百人による奇襲による勝利‥‥等々。
  • 今回の瞑想の箇所である士師記7章から、主のマイノリティー戦略について思いを巡らしてみたいと思います。

1. 選抜された三百人の精鋭

  • ギデオンの呼びかけによって三万二千人の民が集まりました。すると主は「あなたといっしょにいる民は多すぎるから、わたしはミデヤン人を彼らの手に渡さない。」と言われました。その理由の第一は、「自分の手で自分を救った」と誇らせないためであり、第二の理由は、臆病な者が軍隊の中にいても足手まといとなるからです。神は少数の数によって神の栄光を現そうとされたのです。三万二千のうち、戦いに恐れを持つ者二万二千人が家に返されました。残る一万人でも主から見れば多く、その中からさらに戦いにふさわしい者たちを選抜しようと主はされました。
  • その具体的な選抜方法は臨戦態勢の有無によるものでした。具体的には、片手に水をすくって口に運んでなめた者たちが選ばれました。その数は三百人でした。ひざをついて水を飲んだ者、すなわち残りの九千七百人も家に帰されました。13万5千人からなるミデアンとその連合軍に対して三百人というのは、513:1の比率です。一人五百人を相手に戦う計算になります。
  • 「臨戦態勢を持つ」ということはどういうことでしょうか。ある働きをする場合、その働きや計画に対して、必ずや、それに反対する者がいます。あるいは、ある意見を述べる時にそれに反対する者がいるものです。そうした状況に直面したときに崩れない態勢を常に備えておくことが、「臨戦態勢を持つ」ということです。どこから突かれてもいいように、前もってそれを予想し、それを跳ね返すだけの準備をしていることです。その例の一人として、エルサレムの城壁を再建したネヘミヤにそれをみることができます。彼は城壁再建事業をする前に周到な準備をしています。それゆえに、その事業を阻もうとする敵が立ち上がったとき、それに対処することができ、短い期間でその事業を達成することができました(ネヘミヤ記2章)。
  • 「臨戦態勢」を持たずに主の働きをしようとすれば、わずかな反対でもすぐにつまずいてしまいます。したがって主の働きをしようとする者が常に「臨戦態勢」を持っていることは必要不可欠と言えます。

2. 敵の有力な情報の有無

  • ギデオンの取った戦術が奇抜という面だけが取り上げられてはなりません。ギデオンはとても慎重な性格をもっています。ですから、主はこう仰せられました。「立って、あの陣営に攻め上れ。それをあなたの手に渡したから。しかし、もし下って行くことを恐れるなら、・・・陣営に下って行き、彼ら(敵)が何と言っているかを聞け。そのあとで、あなたは、勇気を出して、陣営に攻め上らなければならない。」(9~11節)
  • ギデオンは主の約束のことばだけでなく、戦いの前に自ら敵陣に斥候として赴き、ミデヤンの陣営全体がギデオンの手に渡されたことを確信し、主を礼拝しています(脚注)。つまり主の約束のことばとそれを確信できる情報が、ギデオンをして勝利を確信させました。このことはエリコの町を攻略するときも同様に見られます。

3. 奇抜な戦術による勝利

  • ギデオンが採用した戦術は、敵の不意を突く奇襲、夜襲によって、敵を撹乱させるものでした。三百人の精鋭が手にしていたのは剣ではなく、角笛と松明の入った壺でした。不意打ちを食らった敵は、敵か味方か見分けができずに同士討ちをしました。主がそうなるようにされたと記されています(22節)。

むすび

  • 「寄らば大樹の陰」ということわざがあるように、だれでも大きいことや数の多いことは安心できて良いことだと考えます。そこには、少数であることに対する「マイノリティー・コンプレックス」があるからです。しかしギデオンの戦いから教えられることは、「マイノリティー」(少数派であること)に対するコンプレックスに陥ることなく、「雄々しくある」ことが求められているということです。常に「臨戦態勢」を取りつつ、「雄々しく」立ち向かわなければならないのです。そのようにしてはじめて主の通り良き管として用いられると信じます。

脚注・・士師記7章15節の「(主を)礼拝した」という動詞について

  • 「礼拝した」と訳されているヘブル語の語幹は二つの見方があります。
    一つは「シャーハー」(שָׁחָה)、もう一つは「ハーヴァー」(חָוָה)です。これについての説明は、こちらを参照

2012.4.20


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