瞑想(1)価値転換
詩篇119篇の22の瞑想の目次
ע アイン瞑想(1) 「価値転換」
- 「私は金よりも、純金よりも、あなたの仰せを愛します。」と告白した127節のことばを味わいたいと思います。金や純金といえば、いつの時代にも、だれにとっても、希少価値のある宝です。また、それはこの世における価値あるものの代表と言えます。しかし、作者はこうした宝よりも主の仰せを愛すると告白しています。ここでの「愛する」とは主体的に「選び取る」ということです。きわめてダイナミックな、全存在的な価値転換が見られます。
- 使徒パウロも同じような経験をした一人です。彼がキリストにある宝を見出した時、それまで自分の宝と思っていた境遇とか能力、学歴、純粋な血筋といった宝をみな損と思うようになったと述べています。つまり、なんら価値あるものとは思わなくなったということです。むしろ、キリストにある宝を得ようと渇望し、熱心に追求しました。ピリピ3章参照。
- イエスも、天の御国を「畑に隠された宝」に例えました。人はその宝を見つけると、それを隠しておいて、大喜びで帰り、持ち物全部を売り払ってその畑を買うという話をされました。それほどに「天の御国」は価値があることを教えています。天の御国という宝は、キリストを知る知識の絶大な価値を意味します。それゆえ、イエスは「自分の宝は天にたくわえなさい。あなたの宝のあるところに、あなたの心もある。」と言われました。
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