πλοῦτος
エペソ書の瞑想の目次
エペソ書の重要語彙のリスト
πλοῦτος 豊かな
- 「豊かな」と訳された形容詞は「プロートス」πλοῦτοςはパウロの特愛用語です。エペソ書では5回使われています。ちなみに、反対の意味の「貧しい」は、「プトーコス」πτωχόςです。
- エペソ書で使われている箇所は以下の通り。
1:7
「・・・これは神の豊かな恵みによることです。」
1:18
「・・聖徒の受け継ぐものがどのように栄光に富んだものか」
2:7
「それは、あとに来る世々において、このすぐれて豊かな御恵みを・・・」
3:8
「すべての聖徒たちのうちで一番小さな私に、この恵みが与えられたのは、私がキリストの測りがたい富を異邦人に宣べ伝え・・・」
3:16
「どうか、父が栄光の豊かさに従い、・・・」
- 形容詞ですが、冠詞が付いているため、名詞的用法となります。つまり、「神の恵みの豊かさ〔富〕に従って」ということになります。3:8では「キリストの測りがたい富」とあります。
- 3:16には「父の栄光の豊かさ〔富〕の中から」ではなく、「父の栄光の豊かさ〔富〕に従い」とあります。つまり、「御父の持っている富に相応して」という意味です。御父の栄光の富は測りがたいほどです。ですから尋常ではない表現です。
- 注目すべきことは、この「豊かな」という言葉が使われているのは、エペソ書の前半、つまり、教理と言われる部分であることです。この部分は神がキリストを通してなされたわざがいかに恵み豊かなことであったかを示しているところであり、その恵みの事実に依拠して、後半の実際の生き方が示されているということです。
a:1720 t:1 y:2