バビロン帝国の支配領域と諸国民のさばき
エレミヤ書の目次
50. バビロン帝国の支配領域と諸国民のさばき
【聖書箇所】 49章1節~39節
ベレーシート
- エレミヤ書46~51章において、諸国民に対するさばきの預言が記されています。その諸国民は、ユダを除く九つの国が含まれています。それらの諸国は新バビロンの勢力図の中にあります。
- 北イスラエルは然り、ユダも神の警告を無視したために神のさばきを免れずにバビロンの捕囚となりますが、その周辺諸国も預言者を通して語られていた神の警告を無視したがゆえにさばかれたのです。
1. 回復の預言がなされている国とそうでない国
- ここでいう「回復」とは、ここではバビロンの支配、および捕囚からの回復のことです。
2. 諸国民はなにゆえに神にさばかれたのか
- ノアの時代になぜノアの家族を除く人々が洪水によって滅ぼされたのか、イスラエルがカナンの地に侵入する際になぜカナンに住む異邦の民が聖絶するように神は言われたのか、アッシリヤによるさばき、またバビロンによるさばきがなぜ諸国民になされたのか、そしてなぜ神の民であるイスラエル(北イスラエル、およびユダ王国)が滅びたのか。その理由が神の側にすべてあります。それはイスラエルも含めて神のみこころからかけ離れてしまったというのが共通の理由です。
(1) ノアの時代
【新改訳改訂第3版】創世記6章5~7節
5 【主】は、地上に人の悪が増大し、その心に計ることがみな、いつも悪いことだけに傾くのをご覧になった。
6 それで【主】は、地上に人を造ったことを悔やみ、心を痛められた。
そして【主】は仰せられた。「わたしが創造した人を地の面から消し去ろう。人をはじめ、家畜やはうもの、空の鳥に至るまで。わたしは、これらを造ったことを残念に思うからだ。」(2) カナン侵入以降
【新改訳改訂第3版】レビ記18章24~25節
24 ・・わたしがあなたがたの前から追い出そうとしている国々は、これらのすべてのことによって汚れており、25 このように、その地も汚れており、それゆえ、わたしはその地の咎を罰するので、その地は、住民を吐き出すことになるからである。
※異邦の民のように忌みきらうべきを一つでもするなら、決してイスラエルも例外ではないことを主は語っている。イスラエルの歴史は神の警告を無視したため、異邦と同じさばきを受けなければならなかった。イスラエルの民は離散し、ユダの民は捕囚となった。(3) バビロンの支配によるさばき
多くの預言者たちによって神のさばきがあることを警告されながらも、諸国民はそれを無視した。神のさばきの道具として用いられたアッシリヤもバビロンも神のさばきの対象となり、歴史からその姿を消した。これは歴史の中において繰り返された真理である。
2013.4.17
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