瞑想(2) 「形造る」
詩篇119篇の22の瞑想の目次
ヨッド瞑想(2) 「形造る」
- 73節にある「あなたの御手が私を造り、私を形造りました。」ということば、前者の「あなたの御手が私を造り」とは、私を創造されたという意味です。しかし、後者の「私を形造る」というのはどういうことなのか、この訳ではイメージがつかめません。しかし原語を調べるてみると、ここで使われている動詞はクーンכּוּן(kun)で、「堅く立てる」「堅く据える」という意味です。このことばが礼拝用語、つまり、人から神に向けられた意味になると、「(私の心は)ゆるぎません」「(私の心は)定まりました」という意味になります。
- 詩篇119篇73節のクーンכּוּןは恩寵用語として使われています。他に、詩篇119篇では以下のように3回使われています。
119:5
「どうか、私の道を堅くしてください。あなたのおきてを守るように。」
119:90
「あなたの真実は代々に至ります。あなたが地を据えたので、地は堅く立っています。」
119:133
「あなたのみことばによって、私の歩みを確かにし、どんな罪にも私を支配させないでください。」
- このように、クームכּוּןのイメージは、私を神の御前にしっかりと立たせる、堅く立たせる、確固とした、不動の者としてくださるというイメージです。これはまさに神が私の創造者であるゆえに可能なことであり、人だけでなく、神が選んだ都であるシオンに対しても、同様に、神はとこしえに打ち立てられるとしています。
- 信仰によって堅く立つことの大切は、新約時代の私たちにも語られています。使徒パウロはこう述べています。
- 「あなたがたを堅く立たせる事のできる方」(ローマ16:26)
- 「神に感謝すべきです。神は、私たちの主イエス・キリストによって、私たちに勝利を与えてくださいました。ですから、愛する兄弟たち、堅く立って、動かされることなく、いつも主のわざにはげみなさい。あなたがたは、自分たちの労苦が、主にあってむだでないことを知っているのですから。」(Ⅰコリント15:57~58)
- 使徒ペテロも同じくこう述べています。
「あらゆる恵みに満ちた神。すなわち、あなたがたをキリストにあって、その永遠の栄光の中に招き入れてくださった神ご自身が、あなたがたをしばらくの苦しみのあとで、完全にし、堅く立たせ、強くし、不動の者としてくださいます。(Ⅰペテロ5:10)
- 使徒ユダは手紙の最後に次のように述べています。
「あながたをつまずかないように守ることができ、傷のない者として、大きな喜びをもって、栄光の御前に立たせることのできる方に、栄光、尊厳、支配、権威が、永遠の先にも、今も、また世々限りなくありますように。アーメン」(24, 25)
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