瞑想Ps136/A
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瞑想Ps136/A
- 「主に感謝せよ。主はまことにいつくしみ深い。」と祭司の呼びかけと宣言に対して、「その恵みはとこしえまで」と会衆が答える。それは26回にも及ぶ。こうした応唱のスタイルは詩篇の中でも珍しい詩篇です。やがてこのスタイルはキリスト教の賛美の中に取り入れられます。
- この詩篇はイスラエルの民がエジプト時代の苦しみとそこからの救出、荒野放浪時代、カナンの地の相続時代、そしてバビロン捕囚とそこからの解放を経て、今や作者はこうした歴史に貫かれた神の恵みが変わることなく貫かれたことを感謝しています。神の民は輝かしい時も、落ちぶれ果てたときにも変わることなく神の恵みが注がれていました。神は良い方であり、良いことしかできない方であると知る者はなんとさいわいなことでしょう。
- 特に、「主に感謝せよ。主はまことにいつくしみ深い。その恵みはとこしえまで」というフレーズは、昔、ダビデがシオンの丘に幕屋を張り、その中に契約の箱を運び上げたとき、歴史上はじめて楽器をもって主を賛美した時に歌われたものです。バビロン捕囚から解放された民も、新しい神殿の土台を築いたとき、指導者エズラはダビデの規定に従って、同じように祭司たちに楽器をもたせて主を賛美したときにも、このフレーズが歌われたようです。
- 4~9節は創造(自然)における神の英知に対して、10節~22節、および23節以降は歴史の中に働かれた神の民に対する配慮に対して感謝がささげられています。