瞑想Ps58/B
Ⅱ/B(42~72篇) | テキストPs58 | 原典テキストPs58 | 瞑想Ps58/A |
瞑想Ps58/B
- 詩58篇のテーマは「正しく裁かれる神がおられる」ということだと思います。正義の神、公正の神、白黒をはっきりとつける正しいさばきなる神がおられることを確信して、その方に任せることです。
- いつの時代にも不正と、暴虐、偽善をはびこらせている悪者は存在します。今日、歴史物のドラマや映画のほとんどは復讐劇と言えます。「水戸黄門」のような類のドラマが好かれるのも、悪代官が必ず成敗されるからだと思います。もしそうでなければ、誰もそうしたドラマを見ることはないでしょう。見るとすれば、ますますストレスがたまるばかりです。現実の社会でも不条理なことや理不尽なことがまかり通っています。そんな憤りを、ドラマや映画を通して、ある意味で心理的カタルシス(浄化)をしようとしているのかもしれません。
- 詩篇には「自滅の論理」というものがはっきりと存在していて悪者は必ず自分の仕掛けた罠に陥ってしまうことが語られています。と同時に、自分で復讐することなく、神に向って正しい審判がなされることを神に求めていることはすばらしいことだと思います。
- イエス・キリストが来られてからは、はっきりとこうした問題に光が当てられています。その代表的なものは、ローマ書の12章17~20節のみことばでしょう。「誰に対しても、悪に悪を報いることをせず、すべての人が良いと思うことを図りなさい。あなたがたは、自分に関する限り、すべての人との平和を保ちなさい。愛する人たち。自分で復讐してはいけません。神の怒りに任せなさい。それはこう書いてあるからです。『復讐はわたしのすることである。わたしが報いをする。』と主は言われる。」
- ダビデは晩年、自分の息子アブシャムロムによってクーデターを起こされます。しかし、神はアブシャロムの反乱を鎮圧されました。アブシャロムに従ってダビデを裏切った多くの民たちはダビデを恐れたことでしょう。普通の王様なら、反乱に参加した人々を粛清して報復したはずです。しかし、ダビデは驚くべきことに彼らを許しました。彼はアブシャロムを支持した全ての人を許しました。また、反乱軍だったアマサを将軍として立てることで、ユダの民たちを立ち返らせました。こうしたことができたダビデはすばらしいと思います。長年、神と共に歩んできた結実であったと信じます。しかも、やがて来られる真の王、イエス・キリストを指し示しています。