礼拝用語Ps81
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詩81篇「(口を)大きく開ける」 רָחַב ラーハヴ
(カテゴリー: 渇望)
10節「あなたの口を大きくあけよ。わたしがそれを満たそう。」(新改訳)
10節「あなたの口を広くあけよ。・・」(口語訳、関根訳、文語訳)
10節 Open wide your mouth and I will fill it. (NIV)
Keyword; 「大きくする、広げる、拡大する」 open, open wide, enlarge, 18:36/
- 「口を大きく開ける」ことは神が私たちに要求していることです。なぜなら、神は、私たちに「最良の小麦を食べさせ、岩にできる蜜で満ち足らせ」てくださる方だからです。
- 「大きく開ける」「広く開ける」と訳されたラーハヴרָחַב(rachav)は、旧約聖書では25回、そのうち詩篇では6回使われています。神の敵が「大きく口を開く」場合には、横柄で傲慢な態度を表す意味になりますが、神の民が口を大きく開くことは、私たちが必要するものを主が満たしてくださる方として大きな期待をすることを意味します。あるいは、サムエルの母ハンナが「私の口は敵に向かって大きく開きます。」(Ⅰサムエル2:1 )とあるように、大胆に、勝利の宣言や告白、賛美することを意味します。
- 大きくすること、大きく広げることは「口」だけでなく、「心を広くする」ことは、心の自由、解放、寛容さ、ゆとりを意味しますし、「足」の場合「あなたは私を大またで歩かせます。―大きく踏み出すー」とあるように、自信と勇気を表す意味になります。また、「あなたの天幕の場所を広げ、あなたの住まいの幕を惜しみなく張り伸ばし・・」(イザヤ54章2節)とあるように、自分の地境(テルトリー)を広げる場合にも用いられます。いずれにしても、ラーハヴרָחַב(rachab)は、神が自分にこれからどんな良いことをしてくださるのか、ウキウキ、ワクワク、ドキドキしながら期待することばです。
- 類義語としては、
(1)「パーツァー」פָּצַה(patsah) 旧約では15回。エゼキエルに対する主のことばー「人の子よ。わたしがあなたに語ることを聞け。・・あなたの口を大きく開けて、わたしがあなたに与えるものを食べよ。」(エゼキエル2章8節)―これは神のことばを信仰をもって受け取り、それによって大いに育まれるようにとの命令です。
(2)「パーアル」פָּעַר(pa`ar) 旧約では4回。詩篇では119篇131節の1回のみです。「私は口を大きく開けてあえぎました。あなたの仰せを愛したからです。」 主を愛するゆえの渇望を意味する表現です。
- このように、「口を大きく開ける」とは渇望と求道性を意味します。ただ口を開けて待っていることではありません。むしろ積極的に、御父がすべてのすべてとなるために、口を大きく開いて、主を尋ね求める者でありたい思います。