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瞑想Ps4/B

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瞑想Ps4/B

  • 4節の「恐れおののけ。そして罪を犯すな。床の上で自分の心に語り、静まれ。」
    という文節にある4つの命令形の言葉について瞑想したいと思います。ただし、コンテキストとしては次節の2つの命令形、つまり「義のいけにえをささげよ」、「主に拠り頼め」ともつながっています。

〔語彙〕

(1)
恐れおののけ」と訳されたラーガズרָגַז(ragaz)は、「震える」、「(恐れ)おののく」、「怒る」、「いきり立つ」という意味です。4節の「恐れおののけ」は、「怒れ」とも訳されます。正当な怒りというものがあります。神は「笑う」方でもありますが、同時に「怒る」方でもあります。怒ることなくして正義を発動することはできません。


(2)
罪を犯すな」は前の言葉と連動しています。4節は「怒れ。しかし怒っても、罪を犯すな」と訳すことができます。使徒パウロが「怒っても、罪を犯してはなりません。日が暮れるまで憤ったままでいてはいけません。」(エペソ4:26)と記しているのと同様です。たとえ、義憤であったとしても、その状態のままであるなら、悪魔に機会を与えることになります。怒りの保持は様々なかかわりをこわすことになります。それゆえ、冷静になる必要があるのです。


(3)
床の上で自分の心に語れ」(新改訳)の「語る」はアーマル(אָמַר)で、「言う」「話す」「命ずる」「思う」「考える」という意味があります。とすれば、「自分の心を考える」「心中を点検する」とも言い換えられます。感情に支配される事なく、冷静になって、自分の心を理性的に点検し考えてみること、そうすることで、はじめて心の「ゆとり」が生まれます。特に「苦しい時」にこそ重要です。


(4)
静まれ」ダーマム(דָּמַם)とは、沈黙することです。怒りを静かに抑えることは難しことです。しかし、そこが「心のテスト」です。自分の「義しさ」だけを考えるのではなく、別の視点から物事を見るためのテストと考えるべきかもしれません。


ちなみに、他の訳も見てみます。
「怒り震えよ、しかし罪を犯すな、考えよ、心の中で、床の上で、しかし默せ。」(岩波訳)
「思い煩うあまり罪を犯すな。心を調べ、床の上で泣き」(フランシスコ会訳)

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